論語と算盤
目次
構成
総論
各話が短くまとまっているので、読みやすい。またそのため、自分にあった考えにきっと出会えるはずである。もちろん自分の考えに合わない部分や現代的な考えに即していない部分もあるだろうが、それはそれで、自分の考えを深めるきっかけになると思う。
気になったポイント①
楚の地方長官である葉公が孔子先生に言った。「私の領内に正直で有名な者がいます。その父親が羊をかすめたのですが、子どもの彼は、その盗みの事実を証言したのです」。先生は言われた。「私どもの村の正直者はそれと違います。父は子のために隠し、子は父のために隠します。それがあるべき正直であり、自然な人情ではないでしょうか」。
野中根太郎. 全文完全対照版 論語コンプリート:本質を捉える「一文超訳」+現代語訳・書き下し文・原文 (p.315). 株式会社誠文堂新光社. Kindle 版.
→正直というものの上に、親子の人情があるのだろうか。自分の直感と反するために気になったポイントとした。
気になったポイント②
原憲(※)が恥についてたずねた。孔子先生は言われた。「国に正しい道が行われている時に俸禄を受けて働くのはよいことだ。しかし、国に正しい道が行われていない時でも、俸禄を受けて仕事をするのは恥である」。
野中根太郎. 全文完全対照版 論語コンプリート:本質を捉える「一文超訳」+現代語訳・書き下し文・原文 (p.328). 株式会社誠文堂新光社. Kindle 版.
→この孔子の言葉を見たときに、ビッグモーターの件が頭をよぎった。最近(2024/1)には、ビッグモーターの組織ぐるみの不正が明るみに出た。日常的に顧客の車を故意に傷つける行為や、なんと街路樹に除草剤を巻いて気を枯らすような行為を行っていたとのことである。この件は度が過ぎているとは思うが、正しい道が行われているかどうかたびたび省みることが社会をよくするのかもしれない。
気になったポイント③
子張、行わるることを問う。子曰く、言うこと忠信にして、行い篤敬(※)なれば、蛮貊の邦と雖も行われん。
野中根太郎. 全文完全対照版 論語コンプリート:本質を捉える「一文超訳」+現代語訳・書き下し文・原文 (p.377). 株式会社誠文堂新光社. Kindle 版.
→言うこと忠信にして、行い篤敬なれば、蛮貊の邦と雖も行われん。というのは、言うことは誠実で信用され、行いがまじめで丁寧であれば、野蛮な国に行っても、自分の思い通りにことが進むということが書かれている。ここに孔子のエッセンスが詰まっている。
気になってポイント4
小を忍ばざれば、則ち大謀を乱る 小さいことをがまんできない人は、大きな目的を達成することができない
→最近私はカフェインを控えている。また夜ごはんはなるべく食べないようにしている。これは、小さいことをがまんできるようになることで、大きな目的を達成するために、自分の意志がコントロールできるようになるかもしれない。